教育を学校現場からアップデートする! 〜manabinoheya 〜

変化の激しい時代。子供達の幸せのために、学校現場から教育をアップデートします!

学校と地域との連携を密にし、地域を活性化する方法

f:id:manabinoheya:20191220222956j:image

これからの学校は地域との連携を重視しています。

私の勤務校でも地域でのイベントへの参加が増えてきました。

しかし、地域の方々が学校に訪れる機会は少ないのが現状です。

地域との連携を密にする方法を考えてみました。

 

 

 

耕作放棄地で農業

人口減少が進んでいます。

 

そのスピードは、私たちの想像よりもかなり早く進んでいます。

あと20年もすると、現在の九州と四国の数だけ人口が減るということだそうです。

 

同時に少子高齢化が進み、地方では耕作放棄地が増えています。

耕作放棄地は地元も人たちはもちろんですが、農家の方にとっても大きな問題です。

 

後継者問題だけでなく、雑草を放置するとそこに野生の生物が住み着いたりします。

すると周辺の田畑を荒らすようになります。

また、耕作放棄地に不法投棄をする人が出てくるかもしれません。

 

そこで農家から耕作放棄地を借り、高校生が農業をするのです。

 

これで耕作放棄地問題が解決するかはわかりません。

でもきっかけにはなるのではないでしょうか。

  

www.manabi2018.com

 

 

農業の方法を地元の農家の方に教えてもらう

耕作放棄地とはいえ、先祖代々守ってきた土地を簡単に貸すわけにはいかないでしょう。

 

農地を借りるだけでなく、「農業」自体を教えてもらう。

 

随分虫のいい話かもしれません。

 

しかし、お年寄りが地元の若い高校生と「繋がる」ことは決して損ではないはずです。

 

まず、会話が生まれます。

 

若い高校生の将来の話や恋愛の話を聞くだけでも刺激があるはずです。

また、日常生活の中で困っていることを手伝ってもらうこともできるはずです。

 

電球を変えたり、ちょっと重い荷物を運んだり、若い人にとって大したことでなくても、お年寄りにとっては重労働であることもあります。

 

お年寄りは、頼みたくてもなかなか言い出せないそうです。

 

そんな時、「高校生に気軽に頼める環境」は農家の方にとっても悪い話でないはずです。

 

一方で、高校生にとっても大きなメリットがあります。

 

農業指導を受け、実際に農業を体験できることは貴重な経験です。

 

また、農業を通して日本の大きな課題の一つである少子高齢化についてリアルに自分の事として理解ができるはずです。

将来、行政に携わろうとしている人はもちろん、社会の一員として日本の問題を理解するとは、非常に重要なことです。

  

www.manabi2018.com

 

学校での学びが実生活で生きる

今まで学校に行き机に座って授業を受け、テストを受けて知識を身につけてきました、

 

「そんなのどこで使うの?」

 

という疑問をみんな持ちながらです。

しかし、農業体験をすることにより、これまで学んできた様々な知識が繋がるはずです。

理科

生物、地学、化学はかなり繋がるはずです。

 

植物の構造、天気や地質、そして肥料に至るまで、農業をすることにより学ぶ意味がよりわかりやすくなります。

さらに、「農業」というフィルターを通して生物、地学、化学を学ぶと、見える景色が大きく変わるはずです。

当然、興味・関心も全く違うはずです。

 

www.manabi2018.com

 

 

経済・経営

農作物を販売するという視点に立ったらどうでしょうか。

 

どんなに良い作物を作っても赤字では商売になりません。

若手の後継者も育ちません。

また、お金や経営に関する勉強はあまりしません。

 

商業高校は別かもしれませんが、意外と高校生は「お金」について知りません。

 

日本人は家庭であまりお金の話はしないですよね。

私が子供の時、家庭での収入はどれぐらいあったのか、全く知りません。

親はお金の話を一切しませんでした。

 

農業に限らず、お金の勉強もリアルに感じられるようになるはずです。

 

収穫

農業をする最大の楽しみでしょう。

 

収穫の喜びを知ることは非常に重要です。

SDGsについて、より深く知るきっかけになるかもしれません。

探究活動のリアルな材料になるはずです。

また、自分の学びのポートフォリオも彩り豊かになると思います。

 

www.manabi2018.com

 

 

販売

収穫したら販売しなくては商売になりません。

 

農作物を作っても必ずしも売れるとは限りません。

いくら美味しい野菜でも、形や色が悪かったり、規格に合わないだけで売れないのです。

 

自分たちが汗水垂らして作った作物が社会で受け入れられないこともあります。

 

どんなに努力をしても受け入れられないことがあることを知るのも大切な勉強です。

 

もちろん、自分たちが作った作物を喜んでくれ九人がいることの方が嬉しいでしょうが。

 

 

www.manabi2018.com

 

ブランド化やマーケティング

作物を販売していくためにはブランド化も大切です。

 

自分たちの作物をどのように見せていくのかを考えることも大切です。

逆に、消費者のニーズに合わせて作物を栽培していくこともあるかもしれません。

自分たちの作物を消費者によりよく理解してもらうためにもマーケティングの勉強も有効です。

 

机上で勉強するだけでなく、実際に農業を通して学ぶとリアリティが全く違うはずです。

 

調理

収穫した作物をどのように調理したら最も美味しいのか、調理方法を学ぶことも考えられます。

 

調理をとして出汁について学ぶこともあるでしょう。

 

お年寄りの生活の知恵を教えてもらうのも非常に素敵なことです。

 

忙しい時代です。

 

家庭によっては、出汁をとって調理する時間がない家庭も多いのではないでしょうか。

調理を通して地域の文化を学ぶこともできるはずです。

 

レストランやカフェの経営へ

自分たちが育てた作物を用いたレストランやカフェの経営まで考えられたら面白いですよね。

 

場合によっては上で述べたようなことをグループごとに分かれて行い、レストランなどの飲食店で融合していくのも面白いですね。

チームを作って、また一つ上の上位目標達成に向けて頑張れたら素敵です。 

 

 

www.manabi2018.com

 

地域活性化

最後に、これまで耕作放棄地を高校で農業するところから出発し、レストランやカフェの経営まで妄想しました。

 

どこまで実現可能なのかはわかりません。

でも、現実的な話であり、私が知らないだけで実践しているところもあるはずです。

 

いずれにしても、地域と繋がることにより高校に学びの幅が広がるだけでなく深まります。

そして地域の活性化にも大きく繋がるのだと思います。

 

これだけで少子高齢化が解決するとは思えません。

しかし、できそうなところから行動していくことも大切だと考えています。

 

www.manabi2018.com