教育を学校現場からアップデートする! 〜manabinoheya 〜

変化の激しい時代。子供達の幸せのために、学校現場から教育をアップデートします!

ゼロからはじめる高校のカリキュラム・マネジメント

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新学習指導要領の実施は高校では2022年度(令和4年度)から年次進行で実施されます。高校現場では来年度の新入試制度に対応する事と同時に、新学習指導要領のもとで新教育課程を編成も進めていかなければなりません。

 

そこで私の勤務校におけるカリキュラム・マネジメントの現状と課題をお伝えします。

 

 

教育目標を見直した

自校の教育目標を知らない教員

昨年度の始めに教育目標を見直しました。

 

教育目標って何?

何処に書いてあるの?

内容は?

誰も知らない!

 

今考えると恐ろしい状態でした。(私も含め...)

この様に私の勤務校では「教育目標とは何」というところからのスタートでした。

教育目標を見直すにあたり、アイスブレイクや分析方法そしてアイデアの出し方などの研修から始め、自分達の考え方から少しずつ修正していきました。

 

昨年度1年間で職場の随分雰囲気が変わった気がします。

 

 

「総合的な探究の時間」の計画を開始

昨年の夏、文部科学省から「総合的な探究の時間」を今年度から先行実施をするという通達がありました。

 

勤務校の「総合的な学習の時間」は『第2ホームルーム』の様な時間の使い方でした。

しっかりと総合的な学習の時間に取り組んでいる学校にとっては、総合的な探究の時間はマイナーチェンジで済むのかもしれません。

しかし、私の勤務校ではフルモデルチェンジを余儀なくされ、昨年秋にワーキング・グループを作成し、検討を始めました。

 

ワーキング・グループのメンバーは週1回程度集まり、検討を重ね、年度末には3年間の大まかな見通しと今年度のスケジュールを完成させました。

 

 

運営ビジョンを見直した

教育目標を見直したことを受け、その実現に向け8つの目標に落とし込み、更に3つの重点目標を決めました。運営ビジョンを見直しと同時に教育目標と重点目標を意識しながら各部署、学年等そして個人もそれに応じた目標を設定しました。

 

教育目標を達成するために、学校での全ての教育活動は、総合的な探究の時間を軸に行っていくということを職員全員で確認しました。

 

 

「総合的な探究の時間」スタート

学年中心に運営

今年度の初めに、全職員を対象で職員協議会を実施し、総合的な探究の時間の意義や全職員が関わって実施するという事など、目線を合わせ、情報を共有しました。

該当学年団は週1時間の授業と週1時間の打ち合わせで運営しています。

 

初めて行うことで、戸惑いもあり、かなり負担がある様です。全職員で取り組むという「建前で」始まりましたが、どうしても担当者まかせになってしまいます。総合的な探究の時間の時に、授業が空いている先生方に呼び掛け、参観をしてもらう様に促しますが、上手く参観してくれません。

 

委員会や職員会議などの場で報告し、情報の共有には努めるようにしています。

 

 

理想と現実そして停滞感

鳴り物入りで(?)始まった総合的な探究の時間ですが、正直なところ停滞しています。教員側がやりたいことと、現実の生徒の状態に乖離が大きく出てきています。

 

その都度、担当者で議論し、修正を加えています。しかし、我々には探究の積み重ねがありません。試行錯誤の連続で、教員自体も教育効果があるのか疑心暗鬼のまま進めているところもあります。生徒たちの小さな成長に対し、総合的な探究の成果かなどと考える様にして、少しずつ前に進むようにしています。

 

我々教員側のPDCAサイクルを回す事も試行錯誤の連続です。

 

 

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新教育課程編成作業を開始

カリキュラム・マネジメント

カリキュラム・マネジメント

 

何だそりゃ?

 

これが大方の反応であり、私もそのうちの一人でした。

調べてみれば、もう何年も前から言われれきた事なんですね。

 

恥ずかしいです。

 

しかし、これが現実なのです。

特に、高校の現場では私の勤務校と同じ様な学校も多いのではないでしょうか。

職員協議会や、研修の場において何度も出てきた「カリキュラム・マネジメント」という言葉。

 

その都度、何となくわかったような気になる。

でも、よく分かっていない。

これを何度も繰り返しました。

 

実は....

 

私は、今年度から教務主任をやっています。

 

こんな状態で大丈夫なのか?

という声が聞こえてきそうですが、このことは事実であり、現実です。

必死に勉強しています!

義務教育の現場ではもっと進んでいるのでしょうね。

もちろん、義務とか高校とかの問題ではありませんが......

 

単元配列表

年度の初めに、全ての教育活動の軸を総合的な探究の時間にすると校長から話がありました。

木に例えると幹の部分が総合的な探究の時間だという事です。

 

「教科横断的に」

 

言うのは簡単だけど,,,,

シラバスすら存在しない私の勤務校では思考停止状態に陥りました。

しかし、何もしなくても時間だけは過ぎていきます。

新学習指導要領に基づいた新教育課程を編成しなくてはなりません。

 

 

どのように?

 

 

「教科横断的に」をどの様に実行に移すのか?

 

 

そこで私は「教科概要一覧表」という物を作成することを提案しました。

 

予想通りの大反対。

 

「何に使うのか?」

「そんなの作れない!」

「必要ないでしょ!」

「国語は作品名でいいか?」

「英語はlesson1、lesson2、・・・でいいのか?、文法項目なのか?」

「他の教科のことはわからないなど・・・」

 

しかし、管理職や周囲のフォローもあり、作成に漕ぎ着けました。

 

そして、ある同僚から「うちの学校も単元配列表作るんですね」と声を掛けられ、私が作成しようとしていたものが「単元配列表」と呼ばれていることを知りました。

 

課題が山積していますが、小さく実行し、少しでも前進することが大切だと考えています。 

 

 

最後に 

私の勤務校のカリキュラム・マネジメントはスタートしました。

 

これからの学校の未来にカリキュラム・マネジメントが必要であるという確信はまだ持つ事が出来ません。

しかし、まず信じ、前へ進んでみるのも良いかと考えています。

上手くいかなかったら検証し、修正を加え、また実行する。

この繰り返しかないと考えています。

 

今後も進捗状況をお知らせしたいと思います。

 

是非、アドバイスやご意見・ご感想を頂けたらと思います。

 

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