学校から部活動が無くなったらどうなるのか。
部活動をやるために教員になったという人も少なくない。
私もそのうちの一人だ。
しかし、教員の給特法とういう現実を知り
自分の生活環境も変化し
世の中も変化している。
私も部活動に対し、見方が変化してきている。
少し前までは、教員になるのが難しかった。
現在も自治体や校種によっては難しい。
しかし、多くの自治体で教員のなり手が不足してきている。
原因の一つは学校の労働環境だ。
小学校は休憩も取れずに1日が終わることもザラらしい。
昼ごはんすら給食指導で落ち着いて食べられない。
仕事の持ち帰りは当たり前。
中学校、高校は部活動。
土日祝日も練習、練習試合、大会で振替休日も取れないばかりか
残業代はない。
「好きでやっているのだから」
かつて私はそう思い、雀の涙ほどの部活動手当を
受け取らない時期もあった。
部活動が無くなったら
学校はどの様に変化するのだろうか。
1 部活動をやりたい人、やりたくない人
◆教員
私の肌感覚で言うと
やりたい人:やりたくない人 = 1:2
いや、もっとやりたくない人が多いか。
1:3
正確な数字は知らない。
部活動がなくなることにより、喜ぶ人は多いはず。
一方において、教員としてのやり甲斐を失う人も多くいる。
◆生徒
中学生の部活動加入率は82.1%
高校生の部活動加入率は66.3%
(ベネッセ教育総合研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2017」)
学校や地域によっても違うだろう。
部活動をやっている生徒達には
部活動をやりたくてやっている生徒達と、
仕方なくやっている生徒達がいる。
全員加入としている学校も存在する。
また、調査書に影響するからと
考えている生徒もいるかもしれない。
2 学校から部活動がなくなったら
学校は学習中心になる。
部活動は地域の活動へと移行するのだろうか?
放課後は部活動中心だった教員はゆとりが出てくる。
教材研究に時間とエネルギーを割き
学校の教育目標達成のために会議をこなしていくのだろうか。
生徒達はどうなる?
地域のスポーツチームで汗を流す
学校で課外授業
自分の趣味に熱中
塾へ通う
アルバイトへ行く
家に帰ってスマートフォンと睨めっこ
ゲームに熱中
中学生・高校生用の学童保育的な塾が必要か?
色々なことが考えられる。
大切なことは、社会が「日本の未来をこうしたい」
という考えを共有することだ。
絶対解は存在しない。
我々がもっと未来の社会に関心を持ち
そのために教育はどの様な役割を果たす必要があるのか。
どの様に社会を設計するのか。
もっと議論が必要だ。
繰り返すが、絶対解は存在しない。
しかし、迷っていても良い事はない。
決断し、行動する必要がある。
英語の民間試験導入延期問題を教訓にし
我々大人が責任を持って議論し、決断していかなければならない。