トヨタ自動車の採用の5割を中途採用へ
トヨタ自動車が採用の5割を中途採用にする方針だということを明かしました。
2019年度における総合職の採用は3割だそうです。
私にとって、非常に衝撃的なニュースでした。
他でもないトヨタ自動車が採用の半分を中途での採用にしていくということです。
他社はもちろんのこと、他業種にも影響が出てくるでしょう。
現に、本田や日産は中途採用を増やしています。
また、この波は総合職だけでは収まらないでしょう。
同一労働同一賃金へ〜雇用の流動化が加速する
来年の4月からは同一労働同一賃金へとなります。
日本のリーディング・カンパニーであるトヨタ自動車は
このガイドライン通りに進めるのでしょう。
すると、考えられるのは
正規雇用者の賃金が下がるか
非正規雇用者の賃金が上がるか
ということになります。
私は非正規雇用者の賃金が上がると考えています。
非正規労働者の待遇が良くなると
正規労働者メリットは少なくなります。
また、雇用側においても(職種や状況にもよりますが)
非正規雇用者を雇う方が有利になります。
現在以上に
非正規雇用者が増え、雇用の流動化が進む
でしょう。
そうすると日本型雇用形態の象徴の一つである
終身雇用も無くなる
でしょう。
当然
年功序列も無くなりますよね。
年功序列がなくなるという事は、能力主義になるという事です。
どの大学を出たということではなく
「何が出来るのか」が問われる
ことになります。
そして、「何が出来るのか」により報酬が決まるのはもちろん、就職も決まるわけです。
これまでの「就社」から、本当の意味での「就職」になるのです。
「何ができるようになるか」〜ポートフォリオの時代へ
「就職」するためには、どのような事ができるのかが重要です。
更に考えると、採用側はどのような能力の人を求めるのか
必要な能力をかなり制限して募集します。
応募する側は、自分の能力がどのようなものなのか
どの様に企業側に有益なのかを説明できなくてはなりません。
そこで私が有効だと考えるのは
「ポートフォリオ」
です。
どのような能力や技術を持っているのかだけでなく
その力をどのような企業のどのような場面において生かし
どのような成果をあげてきたのかという履歴が必要となります。
そこで「ポートフォリオ」が利用されるのではないかと考えています。
高校現場では、新大学入試に使うか使わないか
というだけの見方しかしていないような気がします。
しかし、今後、近い将来において雇用が流動化し
その採用の際にポートフォリオを活用していく時代が来ると思います。
学校で何を学ぶのか
では学校現場では何を学ばせたら良いのでしょうか?
これには絶対解はありません。
しかし、現在のカリキュラムをこなしているだけではいけません。
社会から必要とされる人材を育成するためにも
社会に何を求められているのかという意識を持ち
教育を行っていく必要があると考えます。
今後とも未来の社会と未来の教育について
考えていきたいと思います。