日本で『ベーシックインカム』を導入したら学校はどうなるのでしょうか。
もしかしたら『ベーシックインカム』が現在の教育の諸問題を解決してくれるかもしれません。
ざっくりとした考えですが、『ベーシックインカム』が導入された未来を想像してみましょう。
現在、世の中には教育に関する様々な問題があります。
例えば、教員の長時間労働とそれによる教員の希望者の減少があります。
小学校と中学、高校は多少状況は違うかもしれません。
小学校は担任が全教科教え、給食の時間含めて全く休憩が取れない状況です。子供が帰ってから会議や授業の準備があります。また、保護者対応だけで疲弊している先生も多いようです。
そして中学、高校は何と言っても部活動です。
特に土日祝祭日に部活動があり、休みを取ることができません。小学校に比べて比較的授業の準備に時間を取ることができるかもしれませんが、中学校にも給食の時間があります。また、問題行動があると学校は悲惨な状態になり、その他の業務は全てストップします。
しかし、教員を潤沢に供給することが出来る環境が整えば多少問題は解決しませんか?
現在、教員の希望者が減少し、臨時の講師も採用できないような自治体もあると聞きます。
さらに追い討ちをかけるように労働人口は減り続け、2030年には600万人以上の労働人口不足が発生するという報告もあります。
一方で、多くの自治体において学校の統廃合がリアルに進んでいます。そしてこれは学校統廃合の序章にすぎず、我々が想像もできないぐらいの学校が必ず無くなります。
このままでは、この難局は乗り切れません。
そこで『ベーシックインカム』を導入したらどうでしょうか?
国民全員が最低の収入が保証されます。
ハードに働くのもいいし、自由気ままに自分のやりたいことだけをやって過ごしてもいいのです。
今よりも多様な生き方が生まれるはずです。
多様な生き方が存在すれば、その数だけ多様な教育も存在します。
「規格化」から「個別化」へ。
その社会の中でベーシックインカムという制度は適しているのではないでしょうか。
部活動がやりたくて教員になった人は、部活動をやればいい。
教科指導をやりたい人は教科指導を徹底的に極めればいい。
小学校の先生だって得意不得意があるはずです。自分の得意でかつ好きな教科だけ教えれば生徒達や保護者の満足度は必ず上がります。
この条件なら教員をやりたい人は大勢いるのではないでしょうか。
自分のライフスタイルに合わせて、仕事に集中してもいいし、子育てや介護に専念してもいいのです。
自分の専門性を高めるために仕事を休んで勉強し、スキルアップすることも可能です。
多様な生き方が考えられます。
もちろん辞めたければそれも可能です。
定年も関係ありません。求められればいつまでも教えることができます。
社会に必要とされ、コミュニティーもできるはずです。おそらく高齢化問題にもプラスに作用します。
生きがいができて社会に必要とされれば、「病院より職場」という雰囲気になるかもしれません。
素敵な社会だと思いませんか?
もちろん様々な課題はあります。しかし、何もせず社会の大きな変化の渦に飲み込まれ、何もできないまま受け身の状態で教育を行えば日本がさらに危険な状態になります。
それは誰も幸福にしません。
ポジティブに未来を受け入れてみませんか?
現在の問題に最適解は存在しません。
だからこそ様々な可能性について最初から切り捨てるのではなく、柔軟にそしてしなやかに思考し、知恵を出し合いこの問題に向き合いませんか。研究する価値はあると思います。
いかがでしょうか。