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教員希望者は減少しているのか?教員採用試験の競争率2.5倍から考える

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教員採用試験の競争率が2.5倍という数字は高くありません。

全国の公立小学校の平均の数字である事を考えると尚更です。

教員の希望者は減少しているのでしょうか。

 

教員の希望者は決して少なくない

2020年度の公立小学校の教員採用試験の競争率は2.5倍でした。

総受験者数は44,601名となっています。

競争率だけをみると低く感じます。

 

しかし、総受験者数だけを見るとこの約30年間で

35,000人から60,000人ぐらいで推移しています。

 

2020年度の受験者数は多くはないものの

極端に少ないというわけではなさそうです。

 

2020年度の競争率が低い原因は何か。

 

採用者数が多いからです。

 

採用者数が17,685名という数字が競争率を下げています。

 

当然と言えば当然です。

 

平成11年度の採用者数は3,683人でした。

つまり2020年度は平成11年度の約5倍を採用

しているという事になります。

 

それは競争率が下がるわけです。

 

私は「教員のブラック」というものが原因かと思っていました。

勿論、この要因もあるかもしれません。

 

しかし、教員年齢のアンバランスが採用試験の競争率の低さの原因のようです。

 

 

質の高い教育を提供するためには

質の高い教育を提供するためには良い人材を集める必要があります。

 

企業においても、高い技術力が必要であったとしても

その技術力は人間が生み出します。

 

やはり良い人材を確保することが

企業にとっても重要な課題となるはずです。

 

これは、教育界も同じです。

 

では良い人材を集めるにはどうしたら良いのでしょうか?

大きく分けると2つ考えられます。

 

それは教員という職業の魅力と待遇面の向上です。

 

教員という職業の魅力

今まで教員という職業の魅力を発信する事を

あまりしてこなかったのかもしれません。

 

それでも成立してきました。

しかし、これは危険です。

 

周囲の教員で話をしていると多くが

 

「自分の子供は教員にさせたくない」

 

と言います。

 

教員が他の職業を知らないからということもあるでしょうが

このままでは将来が不安です。

 

教員が自信を持って自分の子供を教員にしたいと言える環境が必要だと思います。

 

希望的な見方をすると、これだけブラックだといわれながらも、2020年度の教員採用試験の総受験者数を44,000人も確保出来ているということではないでしょうか。

 

職業的魅力の向上

少なくとも「ブラック」といわれる状態は変える必要があります。

 

採用試験の受験者数を一定数確保出来ているだけで満足してはいけません。

現在の超高齢化社会において劇的に教育予算が増えるとは考えにくい社会環境です。

 

職業としての「やりがい」を発信していくと同時に

職業的魅力の向上

をはかる必要があります。

 

まとめ

・教員採用試験の競争率の2.5倍という数字高くはない。

・教員希望者は一定数確保出来ているが、採用数が多い

・教員の職業的魅力の向上をはかる