超高齢化社会への突入は日本社会に大きな課題を投げ掛けています。
孤独死、老々介護、社会保障費問題等々上げればきりがありません。
この様な環境の中で、高校生が地域の高齢者と関わる事は大きな社会貢献になるのではないでしょうか。
①お年寄りの話し相手
高校生がいきなり難しいこ事は出来ません。
しかしお年寄りとの世間話は出来ます。最初は話が噛み合わないかもしれません。
でも高校生は徐々に話題の接点を見つけられるはずです。
昔話や地域の文化、地域特有の食べ物やその作り方そして最近の高校生事情などいくらでも話題は出てきます。
スマートフォンの使い方を教えてあげてもいいかもしれません。
お年寄りがスマートフォンを使えるようになると生活に彩が出てくるはずです。
一緒に写真撮影。そして撮りためた孫の写真を見ながらの会話は必ず弾みます。
高校生と共に行う簡単なゲームは頭と体の体操になるだけでなく大きな刺激になります。お年寄りだけで行うものと一味違うはずです。
高校生は柔軟性があります。
適切なアドバイスをしてくれる人がいれば必ず活躍出来るはずです。
最初はお年寄りと高校生のグループとグループとの関係から入ると上手くコミュニケーションをとる事が出来るようになるかもしれません。
②身近な生活支援
若い人達にとって当たり前の事で、お年寄りにとっては当たり前でない事がたくさんあります。
例えば、家の掃除、近くのスーパーへの買い物、日々の生活から出るゴミ出し、高いところにある電球の交換などお年寄りにとっては意外に大変なことだったりします。
お年寄りは他人に頼む事が苦手です。
誰かにお願いしたい気持ちはあるのですが、申し訳ないという気持ちから頼むことを躊躇したり、さらには誰に頼んでいいかわからないということも多いのです。
「こんな小さな事頼んだら申し訳ない」、「ちょっと我慢すればいいや」と思い、そのまま放置している事が沢山あります。
高校生が定期的に訪問し、気軽に援助してあげられる環境を作ることは、お年寄りにとって格段に生活し易いものになるのではないでしょうか。
何よりも安心して生活できます。
そして生活にリズムができ、社会との接点を増やすことは生きがいにも繋がっていくはずです。
高校生にとっては、「お年寄りが何に困っているのか」、「お年寄りはどんなことをしてあげると喜ぶのか」、「自分の社会にどのように関わり、貢献していくのか」など多くの気付きを得たり課題を見つけたりする事が出来るはずです。
そしてこれらの気付きや課題の発見は経験を通して得たものです。
高校生自身の将来を考えるきっかけになり、現実の社会問題にリアルに関わることのできる貴重な体験となるはずです。
お年寄りと高校生のコミュニティの形成は、互いにそして社会全体に大きく影響を与えるはずです。
核家族化のさらなる進行により、お年寄りと高校生は互いに関わり合いが少なくなり、コミュニケーションの機会はさらに減少しています。
お年寄りが高校生と関わることにより、生活に刺激的なアクセントを加える事ができ、新しい文化や生活に役立つ便利なテクノロジーについて知る機会となります。
高校生はお年寄りと関わることにより、古き良き文化を吸収し、生きる知恵を獲得し多くの生き方に触れる事が出来、自分の生き方を考えるきっかけになります。
お年寄りと高校生とのコミュニティの形成は両者が共に多くのものを得る事が出来るだけでなく、これからの超高齢化社会を生きていく我々にとって貴重なものとなるはずです。
そしてこの
「高校生」✖︎「お年寄り」のコミュニティの形成
は今後の高等学校の大切な役割となり、大きな社会貢献になるのではないかと考えています。
そしてこれが高等学校の社会的役割の担い方の一つになるのではないかと思います。